知的好奇心を追いかけるメディア。
特集
ISSUESISSUE 01
わたしの継ぎ目
「わたし」は昨日のわたしと同じだろうか。自己はひとつながりに見えて、近づくと継ぎ目がある。それが覗く場面を、脳と機械と身体のあいだを行き来しながら集めていく。
収録 3 本
012操り人形は生きている
『屍者の帝国』を入口に、自然界のゾンビ化を寄生と生化学から辿る。操れるのはなぜ生者だけなのかを、フィクションと生物学を往復しながら考える。

011Let's Go Heavenと住職は言った
法事で住職が放った「羯諦とは英語でLet's Go Heaven」。時制も行き先も間違えた三重の誤訳がなぜ届いたのかを、訳されない真言の来歴から辿る。

010骨の音を聴くまで
吉村昭『少女架刑』の、死んで初めて感覚が研ぎ澄まされるという逆説を、意識の「減圧弁」仮説と現代の脳研究のあいだに置いてみる。

009析出する花子さん
トイレの花子さんは、なぜ全国で細部の型まで揃うのか。伝言ゲームなら崩れる話が骨組みだけ保たれる理由を、記憶と文化伝播の研究から読む。

008王様はまだ行列を続けている
製造費20円あまりの紙が、なぜ1万円として通用するのか。「みんなが信じているから」という答えの先を、捕虜収容所のタバコや取り付け騒ぎとともに辿る。